副業に関する確定申告のメリット・デメリットとは?

副業

こんにちは ケーシーです。

今回は副業に関する確定申告の事を解説します。

副業の確定申告

そもそも「副業」とは何でしょうか?

三省堂大辞林によると、副業は「本業以外に行う仕事」とあります。本業とはその人の主な収入源となる仕事をいいますから、会社員がその給与で生活しているのであれば、副業のイメージとしては「生活費の足しに」とか「小遣い稼ぎに」というような言葉が出てくるでしょうか。

具体的には以下のようなものがあてはまるでしょう。

  1. 終業後や休日を利用したアルバイト
  2. ブログなどを利用したアフィリエイト
  3. ライティング、画像加工、データ入力などクラウドソーシング
  4. 本や家電などの転売ビジネスなどいわゆる「せどり」
  5. 特技を生かしたハンドメイド品の販売
  6. 賃貸経営やマンション投資をする大家さん業
  7. 株やFXなどへの投資

最近では、YouTubeを利用して動画コンテンツをアップロードして広告収入を得るYouTuber、自分の空き時間を活用して配達を請け負うUberEats配達員、仮想通貨での取引、個人宅や投資用の部屋をインターネットを通して貸し出す民泊で稼ぐといった新しい副業も増えています。

「副業」でいくら稼いだのか会社にわかる?
副業が小遣い稼ぎだったとしても、稼ぎである以上は所得税や住民税の対象となってきます。

では、副業でいくら稼いだのかは会社に知られてしまうのでしょうか?稼ぎに税金がかかることは仕方ないですが、副業解禁とはいえ会社の人に知られるのはイヤな方もいるでしょう。

通常、会社では住民税について市区町村から通知された税額を毎月の給与から天引きして納める「特別徴収」という制度が適用されます。そのため、以下の流れで会社に副業分の税金も通知されることになります。

① 本業・副業を含めた確定申告を税務署にする
② 税務署は確定申告の内容をお住まいの市区町村にまわす
③ 市区町村は確定申告の内容から本業・副業を含めた住民税を計算する
④ 市区町村は会社宛に住民税の通知を送付する
⑤ 会社は受け取った通知を確認し、課税明細は本人へ渡す

最近では個人情報保護の観点から課税明細は本人が開封するタイプの様式になってきてはいますので、所得の種類などまではわからないようになっています。

しかし、住民税の税額はわかってしまうので、会社以外にどのくらいの稼ぎがあるのかを推測することは可能なのです。

なお、確定申告で「あること」をすると、この副業分の住民税を自分で納めることができるようになりますので、後ほど紹介します。

副業の確定申告の手順としくみ

副業でも確定申告が必要な理由
会社員の方の多くは、医療費控除や住宅ローン減税、ふるさと納税などの寄附金控除がない限り、所得税の確定申告をしたことがないと思います。

というのも、会社員は毎月の給与から所得税を概算で天引き(源泉徴収)されていて、年末には「年末調整」という制度で年間の所得税を精算するため、基本的には確定申告をする必要がないからです。

ところが、年末調整は、その会社で支給された給与(転職の場合は前職込み)についてしか所得税の計算を行いません。

副業の稼ぎがある場合は、この年末調整の計算に入れることができませんから、放っておくと結果として申告もれをしてしまうことになります。そのため、副業がある会社員は、本業の給与と副業の稼ぎを合わせて税務署に確定申告をする必要があるのです。

副業の稼ぎがあっても確定申告をしなくてもよい場合

副業の稼ぎは確定申告が必要といっても、本当に小遣い稼ぎ程度のものである場合は、その税額に対して確定申告の負担が大きくなってしまうこともあり得ます。そのため、次のような場合には、確定申告をしなくてもよいことになっています。

給与が1か所の場合で、副業の「所得金額」が20万円以下のとき

給与が2か所以上の場合で、年末調整をされなかった給与(副業)の「収入金額」と、副業で給与以外のものの「所得金額」との合計が20万円以下のとき
ここで、「収入金額」という言葉と「所得金額」という言葉とが出てきました。このふたつは、所得税の上では似ているようでまったく意味が違いますので注意してください。

収入金額…給与や売上など、支払いを受ける総額のこと
所得金額…収入金額から必要経費を差し引いた儲けのこと
なお、所得税の確定申告が不要の場合でも、市区町村へ住民税の申告が必要ですのでご注意ください。

確定申告をすると税金が戻る場合
上記で確定申告の必要がない場合を説明しましたが、確定申告が不要でも申告をすることによって税金の還付を受けられる場合もあります。
副業の会社員の場合、次のようなものが該当します。

給与や報酬など源泉徴収の対象となる種類の収入がある場合で、必要経費や各種所得控除によって所得税の税額が源泉徴収された税額よりも少なくなるとき
確定申告しないと受けられない控除(医療費控除、寄附金控除、雑損控除など)がある場合
事業所得や不動産所得などが赤字で他の所得と相殺できる場合

副業と所得の種類
さて、本業と副業を合わせて確定申告するということですが、具体的にはどのように申告するのでしょうか。

所得税は、以下の流れでその税額を計算します。

① その収入の内容に応じて10種類の所得に分類する
② それぞれの種類による所得金額(収入金額-必要経費)を計算する
③ ②で計算した所得金額を合計する(別計算する所得もあります)
④ 扶養控除などの各種所得控除を計算する
⑤ 所得金額から所得控除を差し引いて税金の対象となる金額を計算する
⑥ ⑤に所得税の税率をかけて税額を計算する
⑦ 住宅ローン控除などの各種税額控除を差し引く
⑧ 復興特別所得税を加算する
⑨ 源泉徴収税額や予定納税額を差し引き納税・還付を計算する

この流れの中で最初に出てくる所得の分類について、副業が何にあたるのかを考える必要がありますね。

10種類の所得は、事業所得・不動産所得・利子所得・配当所得・給与所得・雑所得・譲渡所得・一時所得・山林所得・退職所得とあります。そのうち本記事冒頭で例示した副業が該当するのは、次のようになります。

給与所得…アルバイト
事業所得・雑所得…アフィリエイト、せどり、クラウドソーシング、ハンドメイド品の販売、YouTuber、UberEats配達員、民泊など
不動産所得…家賃収入
譲渡所得・配当所得…株式投資など
雑所得…FX取引、仮想通貨の取引など

なお、上記のうち事業所得・雑所得とあるものについては、その副業の営利性や事業継続性などが認められる場合は事業所得、そうでなく「小遣い稼ぎ」程度であれば雑所得といえるでしょう。

副業で確定申告をしない場合のデメリット

確定申告が必要なのに、申告しなかった場合はどうなるのでしょうか?確定申告はするものなので、メリット・デメリットというのはおかしいですが、確定申告しなかった場合のペナルティーには次のようなものがあります。

無申告加算税…納めるべき税額があるのに確定申告をしなかった場合には、申告で納めるべき税額のうち50万円までは15%、50万円を超えた部分は20%の無申告加算税がかかります(一定の減免措置あり)。

重加算税…申告しなかったのが悪質であると認められる場合は、無申告加算税に代えて最大40%の重加算税がかかることもあります
延滞税…確定申告期限を過ぎてから税金を納めた場合は、その遅れた期間に応じて最大で年利14.6%(平成30年分は最大8.9%)の延滞税がかかります。

副業で確定申告をする場合のメリット

確定申告をすることで税金が戻る場合もあるとお伝えしましたが、その他にも確定申告をすることでトクすることもいくつかあります。

所得控除や税額控除が給与所得だけでは引ききれない場合に、その他の所得などから差し引くことができる
副業が事業所得や不動産所得に該当する場合、赤字が出たときは給与所得など他の所得と相殺することができる
青色申告で事業所得や不動産所得の赤字がある場合、他の所得と赤字を相殺しても赤字が残るときは、赤字を翌年以降3年間繰り越して、その後の黒字と相殺することができる
上場株式等の売買で赤字が出た場合は、赤字を翌年以降3年間繰り越して、その後の上場株式等の売買での黒字と相殺することができる
FX取引により赤字が出た場合は、赤字を翌年以降3年間繰り越して、その後のFX取引での黒字と相殺することができる

《確定申告に必要な書類とは?》
さて、実際に確定申告をする場合、税務署には何を提出したらよいのでしょうか?

初めて確定申告をされる方は、領収書から何から全部持っていかれることも多いようですが、税務署に提出するのは次のような申告書・内訳書や控除証明書などの一定の添付書類だけです。

帳簿や領収書などは自分で保存しておいて、税務調査などで必要があったときに提示すれば足りるのです。

確定申告で提出する主な様式は、白色申告・青色申告ともに確定申告書B第一表・第二表が必要なほか、次の区分ごとにそれぞれが必要になります。

白色申告で事業所得・不動産所得がある…収支内訳書青色申告で事業所得・不動産所得がある…青色申告決算書
株式投資がある…確定申告書B第三表、株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書など
FX取引がある…確定申告書B第三表、先物取引に係る雑所得等の金額の計算明細書など

必要経費とは?
所得税の計算の基となる所得金額は「収入金額-必要経費」で計算されると説明しましたが、必要経費とはどのようなものが該当するのでしょうか。

国税庁ホームページによると、事業所得・不動産所得・雑所得の計算上で必要経費にできる金額は次の金額としています。

総収入金額に対応する売上原価その他総収入金額を得るために直接要した費用の額

その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額
前者は、例えば商品を売った金額と買った金額とのサヤで儲ける「せどり」を行う際には、まず商品を購入しなければなりません。これが収入金額(売上)に対応する売上原価、つまり必要経費になるわけです。

後者は、「せどり」を行うために必要となるネット代やシステム利用料、商品の保管場所などの費用のことをいいます。

また、副業は自宅を使ってやるケースがありますが、この場合の家賃や光熱費などは生活と副業の両方で使うような支出が多いです。

これらの費用を「家事関連費」といいますが、家事関連費のうち必要経費となるのは取引の記録などに基づいて、業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる部分に限られているとされています。

例えば家賃などであれば、副業に使用しているスペースの割合や、副業をやっている時間などを基準に家賃を按分する必要があるのです。

《まとめ》
副業において確定申告は絶対です。確定申告をしなければ、所得金額が億を超えていた場合は脱税被疑者として逮捕されます。

また確定申告が難しい場合は、素直に税務署の言うとおりに従うのも1つの手です。

税務署と聞くと、怖いイメージを持ちやすいですが、そんな事はありません。
ちゃんと税金を納めようと考えている方に対しては、税務署は良心的です。

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